今週は一気に寒くなりましたね ( ̄∇ ̄;)
今回の寒波は今季最強、しかも数年に一度クラスといわれてるようで、全国的に雪予報、日本海側では大雪に見舞われているようです。
もちろんこれが本来の寒さといえば、そうなんでしょうが・・・今までが暖かっただけに体がついていけません (T-T)
今後しばらくは、厳しい寒さが続くとの見込みも・・・
これから本格的なインフルエンザの流行期でもありますし、皆様くれぐれも体調を崩さないように暖かくしてお過ごしくださいね。
さて、それでは本題に入ります。
突然ですが、皆様は
『投入堂』(なげいれどう)というのをご存知でしょうか?
このような垂直に切り立った断崖絶壁の窪みに建てられた懸造り(かけづくり)の仏堂の事で・・・ ↓
※三徳山三仏寺奥院 [出典:Wikipedia]
「役行者が法力でお堂を手のひらに乗るほどに小さくし、大きな掛け声と共に断崖絶壁にある岩窟に投入れた」との言い伝えから、そう呼ばれているそうです。
簡単に言うと
「あんなところにどうやって建てたの?」的なお堂ですね(笑)
投入堂で最も有名なのが、上記写真でもご紹介した鳥取県三朝町の「三徳山三仏寺奥院」ですが・・・
実はあまり知られていませんが、ここ大分県にも日本三大投入堂の一つとされるお寺があるんです!
それがコチラ! ↓
竹田津港からお車で約1時間10分。
宇佐市院内町にある
『龍岩寺 奥院礼堂』です。
※最後にマップを掲載させていただきますが、国道387号線(宇佐〜玖珠線)「道の駅いんない」を通り過ぎてから途中を右折、少し走ると右手に上記の看板が見えたところを上っていきます。
入り口はココ ↓
この灯籠の間に挟まれた幅の狭い階段を上っていくのですが、一本道の道路に面しているので見落とす事は無いと思います。
ちなみに駐車場は、この入り口から徒歩1〜2分ほどのところに10台ほど停められるスペースがあるのでご安心を (*^^*) ↓
ほどなく行くと、龍岩寺本坊が見えてきます。↓
本坊の左手に見える窓のところが受付になっており、ここで拝観料200円を払い、入山の許可と簡単な説明が書かれたガイドブックをいただきました。
さあ、ここからがやや大変です。
奥院礼堂があるのは山頂付近の断崖絶壁。
そこまでは急な坂道を歩いていかなければなりません。
とはいえ、奥院礼堂までは約250m、時間にしてたったの約15分。
道中は階段や手すりなどもあるそうなので、全然余裕♪
・・・って、オイ ( ̄∇ ̄;)
タラ〜完全に甘く見てました (T-T)
疲労困憊になりながら石段を上がっていくと、途中にこんなトンネルが。↓
おそらく掘削機械のない時代に掘られた「手掘り」だと思いますが、岩盤は見るからに固く、掘るのはかなり困難だったと推測されます。
龍岩寺奥院までのルートが建立当時から現代まで変わっていないとすれば、当たり前ですが、このトンネルは建立当初の時代に掘られていたことになるんですね。
こりゃ大変だ・・・( ̄∇ ̄;)
ルート上には「奥院まであと○m」という標識が何枚も目に付きますが、なかなかその姿を現しません。
トンネルをくぐって少し進むと、ようやく姿が見えてきました。 ↓
ここが日本三大投入堂の一つといわれている『龍岩寺奥院礼堂』です! ↓
実際に訪れてみると、その迫力に圧倒されます!
本当にスゴいところに建てられてますね!!
ガイドブックの情報によると ↓
龍岩寺にある奥院礼堂は大分県内では唯一の鎌倉時代の木造建築で、昭和の修理の際に弘安9(1286)年の年記が発見されて鎌倉時代に建てられたことが確認されたといい、建築年代がはっきりしている木造建造物では九州最古級で、国の重要文化財にも指定されている。専門家じゃないので詳しい事はよく分かりませんが、とにかく貴重な建物だということはお分かりいただけると思います。
まず気になったのが、倒木にも見える(失礼)この謎の物体。 ↓
「きざはし」と呼ばれるらしく、これが実に貴重なもので ↓
礼堂の床下に懸けられているはしご状の「きざはし」(市指定有形文化財)は、三尊仏像を刻んだ残りの丸太を削って造られたものと伝えられている原始的作法の階段で、全国でも伊勢神宮とここだけにしかない大変珍しい遺構。往時は参詣道として利用されていた。
※ガイドブック参照
つまり、日本で伊勢神宮とココのたった二本しかない超レアな建築遺産なんです!
“そんなスゴイものが、こんな野ざらしでいいのか・・・”という心配も頭をよぎりましたが、それ以上に心配な事がありました。
それがコレ ↓
こ、この廃れた橋を渡るんですか!?落ちて大怪我したくないし、そもそもこんな貴重な歴史遺産を壊してしまったらどうしよう〜・・・ ( ̄∇ ̄;)ボソッ でも皆様、ご安心くださいませ♪
現在では「きざはし」を渡らずに、右手の崖沿いを回りこんで礼堂に行く事ができるようになっています ( ̄m ̄*)ヾ( ̄∇ ̄;)
オイこれが本堂です。 ↓
こうしてみると、やっぱり不思議な建物ですね。
本堂の脇には、参拝前に身を清める為の「手水」もありました。 ↓
三徳山三仏寺の投入堂と決定的に違うのは、礼堂内に入ることができるところ。 ↓
ここに安置されているのが、開祖行基が一夜にして彫ったと伝えられる像高約3mの薬師如来坐像、阿弥陀如来坐像、不動明王坐像です!
※奥に薄っすらと見えるアレです。
受付で取材と撮影の許可をお願いしたところ、『格子越しで良ければどうぞ』と言っていただいたので撮影を試みたんですが、絶妙な大きさの格子がレンズの邪魔をして、どうしても上手く撮れません(T-T)
仕方ないので、宇佐市のホームページからお借りしました m(__)m ↓
出典:
http://fc.usa-city.jp/location/detail.php?id=00201212251325448239
この三尊仏像はいずれも一本のクスの木から使られた「一木造り」で、いずれも平安時代後期の作とみられ、国の重要文化財に指定されているそうです。
とにかく大迫力!
高さ3メートルもある一木造りの仏像なんて今まで見たことがありません!
何というか・・・言葉にならないほど圧倒されました。
礼堂内で三尊仏と相対していると心が洗われるような気がします。
こういうところで「無」に務めると、一気に身体が浄化されていくような気がするから不思議ですね。
今回は投入堂が主な目的だったのですが、正直言うと私はこの三尊仏像に一番感動したかも。
それくらい一見の価値がある仏像ですよ。
それにしても、この「三尊仏像」しかり、さきほどの「きざはし」しかり、これほど貴重な歴史遺産が野ざらしにされててもいいんだろうか・・・。
今のままだと、すぐに風化されてしまう気が・・・。
もちろん廃れていく儚さに価値が生まれるのかもしれませんが、もう少し大事に整備・修復・保存して、末永く後世に残していただきたいと感じました。
以上、いかがでしたでしょうか?
少し長くなりましたが、皆様にも是非訪れていただきたかったので詳しくご紹介させていただきました (*^^*)
これだけ魅力的なスポットなのに、何故か全国的にあまり知られていませんが、逆にそれが狙い目!
観光客も少なく、ゆっくり観ることができますよ (^∇^d)
ほんの少しでも興味がある方は間違いなくハマるスポットだと思います!
というわけで・・・
〇場所はコチラ ↓
〇詳細&お問い合わせはコチラまで ↓
清浄山曹洞宗
【龍岩寺】(りゅうがんじ)
[住 所] 宇佐市院内町大門290-2
[電話番号] 0978-42-6040(宇佐市観光協会院内支部)
[拝観時間] 09:00〜17:00
[拝 観 料] 200円
皆様も機会があれば是非一度、貴重な遺構が数多く残っている日本三大投入堂の一つ『龍岩寺 奥院礼堂』を訪れてみてはいかがでしょうか? v( ̄∇ ̄)
〜追記〜
次回の更新は1月28日(土)を予定しておりますm(__)m